チェアリング 大学近くでやってみた
ブログを徘徊していた時にふと目にした
「チェアリング」
どうやら、地球のどこでも折り畳みのイスに座って
お酒を飲みながらおしゃべりをしようというもの。
どんな景色でも酒の肴になるし、お通し料なんて存在しない。
もちろん時間制限もない。
好きな飲みものとおつまみを持って集まれば立派な酒場。
なんて素敵な発想なんだろうかと思った。
僕がTwitterにてチェアリングって面白そうだと呟くと
友人がとても面白がってくれて、即実行してくれた。
ネットで調べてみると、気の許した友人同士でのチェアリが多いようだけど、友人はどんな人でも気軽に参加できるような”公園”のような場所にしたいという思いがあった。
シェアハウスに4人で暮らしている彼だからこそ
人との距離をもっと近づけたいという思いがあるのかな。
実際にやってみた。
21:00~
ゆったりとチェアリングスタート。
ビールは用意されているとのことでスーパーで
サバ味噌缶、焼き豚、ポテチ、チーズを購入し合流。
シェアハウスの住人2人と僕でゆかいな夜の始まりだ。
アウトドアのイスと簡易的なテーブルを用意し、
買ってきたおつまみ、ビールを広げる。
小さな小瓶に近くで摘んできたお花をいれ、蚊取り線香に火をつける。
BluetoothのスピーカーにiPhoneをつなげ控えめに音楽を流す。
完璧でしょう。
男3人だったため、渋い音楽を。
夏の盛りになる前の爽やかな風が通り抜けるのは外ならでは。
キリッと冷やしておいてくれたビールと、蚊取り線香の独特なにおい。
控えめに流れるはっぴぃえんど。
完全に唯一無二の空間が、見えない空間が出来上がっていた。
22:00~
道端に通りすがる友人の友人に声をかける。
「はじめまして」が心地よい。
本来なんの接点もない人がただイスに座って
酒を酌み交わし、どうでもよい話をする。
昔なんてこうやってご近所付き合いしてたのかな。
大学に入ると、学部、サークル、部活に属して
人間関係を作ろうと必死になっていたんではないか。
何かに属さなくたって、ゆるく気の許せる友人のネットワークが広がっていけば、依存しないから心地の良い関係を続けていけるのかな、なんて。
通りすがりの彼はクラシックギターを演奏してくれ、
やはり無の空間に価値を与えられる人の魅力は
なににも代えられないなと実感した。
僕もギターを練習し始めたんです。少し遅いだけど。
彼は大学生から始めたし、遅いなんて関係ないよ、
諦めなければ必ず弾けるようになるから。と言ってくれた。
夜の道端で、あこがれが具現化して、脳裏に焼きついた。
23:00~
次に通りすがった女性が参加。
片手にもらったという玉ねぎが6つ。
あげるよと温かい光景が広がる。
その時々で自己紹介が始まる。
なぜこの人と話さなくちゃいけないのかなんてどうでもよくって。
同じテーブルを囲んだら一緒に良い夜にしようよって気分。
野草がとっても好きな方らしく、以前にシェアハウスにて
”春の野草を食べる会”を開いたそう。
ぜひやってみたい。やってみたいぞ。
秋の会もしましょうと提案して受け入れてくれた。
銀杏やよもぎを食べましょう。キノコなんかも買いましょう。
はじめましての人と秋の予定ができてしまった。
ゆるくつながる幸せ。
僕にとっての人間関係の悩みって、集まる理由だったり場所がないだけ事なのかもしれないな。なにをするか明確なときって集まりやすいし。だからこそ誰でも気軽に集まれる場所をだれでも、僕も心の中で常に探しているんだな。
ぽつぽつと雨が降ってきたためチェアリングは終了。
片付けもイスをたたんで、ゴミをまとめるだけですぐに終わる。
次は景色の良い所で夜から語りながら朝日を拝みたいねなんて言いながら帰った。
実現させよう。
◎チェアリングの良かった点、気になる点
良かった点
・安い
僕は800円くらいで済みました。
各個人で好きな分持ち寄るため、納得度高い。
あと持ち込むおつまみのセンスが試される。
・知らない人と本当に距離が近い
椅子に座ってしまったら、話すしかないためかなりハードルは低い。
なぜ話さなくちゃいけないかなんて考えずに話し始めようよ。
・自然を感じられる
BBQに似た気持ちよさが味わえる。
ただ違うのは圧倒的にめんどくさい片付けがないこと。
移動も自由なため、景色の良いところで再チャレンジしたい。
気になる点
・場所や時間によっては会話の音量が気になる
住宅地まで50mは離れていたため、気にならなかったが、住宅街では気を遣うなと感じた。
夜は特に時間帯を気にしてやるべき。
・蚊に刺される恐れ
蚊取線香という気の利いた準備があったため被害はなかった。
対策してないと途中からチェアリングどころじゃないだろうな。
・終わる時間がつかめない
時間制限なく、同じ景色なため時間に疎くなる。
あらかじめ終わりの時間を決めておいた方が良さそう。
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不思議とすぐまた会えるんだろうなって思えたから解散後のダラダラはなかった。
顔を湿らすくらいの雨が降っている中、じんわり広がる余韻を濡らさないように走って家に帰った。