発想をつかむには集中力はいらない
1つのことだけを没頭して飽きもせずに完ぺきにこなす人間がいるのだろうか。
人間は飽きというものがあるし、疲れもある。だからこそ単純作業は機械にとってかわられている。
今回はこちらの本を読んで感じたことをまとめています。
森さんの話では、飽き性なひともいるしそうでない人もいる、と言っていたが、僕は人間はその一つの事象に対しての我慢できる許容範囲の時間の長さが人によるだけであって、どんな人でも時間軸を長く見つめれば飽き性なのではないかと思う。
どれくらいの比率で飽き性な人がいるのかTwitterでアンケートを取ってみた。
37人が投票してくれて
70%が飽き性
30%が飽き性ではない
と答えてくれた。
7割が飽き性であると答えて、やはり多くの人はひとつのことをずっとこなすことを得意としていない。
でもそれでいいのだ。
そう本書では教えてくれる。潔く飽きてしまおう。
森さんはその典型であり、小説を書き、工作をして、庭仕事をする。そして小説に戻る。という生活をしているそうだ。
多数のひとは作業の合間にはなにもしないという行動をとるだろう。または動画をみたり、ご飯を食べたり、昼寝をしたりなどのことだ。
森さんの生活から、本来の「休憩」と呼ばれる時間でとる行動が違うため差が生まれるのではないかと考えた。
クリエイティブな人は作業の合間に、やりたいことがあるのだ。なんとなく時間をつぶすのでなくやりたいことをやっている。そこが生活スタイルとして違うし、どんどん相互的に生かされる部分が増えていくのかなと感じた。
発想を得るためには常に何かを抽象化させたことを考えながら、ほかの事柄と組み合わせることが重要で、そのためには自分自身たくさんのことをこなして相互に活かせる部分を見つけられるといいねっていう意味だと思います。
その際に1つのことばかりやっていても新しいアイデアは生まれないよねって意味で集中力はいらないって言ってるんですね。
以下、 本の中で特に重要だと思った部分のピックアップです。
①自分の頭でかんがえろ
情報の多くは、伝聞である。自分で事実を確かめたわけではないものが多い。
その場合、複数の情報源に触れて、そこに挙げられている数字を比べるのが一番無難。
また、情報をどう加工して、自分の頭に入れるのかが重要。これを自分の力で模索する。
→自分の知識や理屈と照らし合わせて、整理したり推測したりする。
→まずは自分の知識と理屈を持つ必要性。
②客観的視点の大切さ
自分の意見が多数と違うと認識している少数派のひと(以下少数派は認識できている人と定義する)は多視点な価値観を持つ。なぜなら多数派の意見を客観的に思考し、天邪鬼に捉えられているからである。
立場の違う人間を尊重する気持ちが自然に芽生える。
多数派に入ろうとするひとは、多数派であることに価値を感じている。そして外れたひとを非難することで自分を相対的に多数派であると自覚させる。
反対に、少数派は意見は違って当然であり、違うからこそ議論できると考えている。なぜなら違う意見をぶつけることでより良い結果になると知っているため。
③簡単に断定をするな
自分の思考を一つにまとめようとするのは怠惰。
賛成も反対も両方の意見をもったまま、保留しておく。
新しい情報が入ってくるたびに柔軟に意見を修正する。
常に影響を受けようと積極的に耳を傾けることが大事。
④売れないのを人のせいにするな
多くの作り手は、自分の商品はいいものだと信じ切って、売れないのは宣伝が足りないからだと考えている。
しかし今の時代は求められる商品を出せば必ずある程度は売れる。宣伝に力を入れずとも、情報が早く広く伝わる社会が実現しているから。
森さんは自分の商品に自信はなく、ニーズに応えて商品を作っているだけだそう。
需要がないものを作って嘆いていても、誰も助けてくれませんもんね・・・。
⑤集中と習慣
何かに没頭するスイッチは、パブロフの犬のように条件反射なみに体に染みつかせてみる。ほかに何も意識しないでいい環境をつくる。
大学受験では毎日10時間ほど勉強していたが苦じゃなかった。場所を選び、音楽を決めてハチマキを巻いて、習慣化していたからだったのだろうか。
作業をする際はサクッと作業以外のことに気が散らない環境を作ることが大切。
⑥好きか嫌いかで動くな
仕事や勉強が嫌いなら、嫌いなままやればよい。
なぜならやる気はやり始めれば自然に出てくるため。エンジンが次第にかかるようなもの。
やらないと困るならまずやれば良いし、困らないならやらなければいい。
わざわざ好きか嫌いかを考える必要もなく、自分をだますこともしないで良い。
人間は苦しいことでも将来の利益のために動くことができると再認識するべき。
⑦発想は集中では浮かばない
発想は、出そうとせずに気にかけているものを一日一回思い出すくらいの気持ちで、色んなものに対してゆるい関連で結びつける。何も考えずにパっと思い浮かぶことはないという言葉の通り。
アイデアが一旦思いつけば、あとは作業だからゴールに向かって追い込む。ある意味ゴールは見えているため、一気に追い込んでやって作業が雑にならないように、むしろ丁寧にする。
⑧〆切を理由に粗をかくすな
時間的余裕は、仕上がりの完成度に影響する。冷静になり客観的評価をくだす時間があるのはとても重要だ。
〆切ぎりぎりで提出すると多少の粗には目をつむってしまい、ベストとは言いがたいものが出来上がる。
現在ウェブメディアを作っておりインタビューした記事を書く過程で強く感じる。締め切りまでにどれだけ質を高めて出せるかは時間的余裕が非常に関係する。
⑨成功者のまねをする前に、自分のできることで試行錯誤を繰り返せ
成功者は誰よりも早く新しいものを生み出したひとである。
なぜ成功したかというとあらゆることを検討し、既存のものに集中せず、柔軟に対処したからだ。
分散させた思考の結果、アイデアが生まれそこでうまれる作業に没頭したから成功したのだ。ここの作業の部分を、一つのことに集中してやった結果成功しているとピックアップされているから、一生懸命一つのことをやっていればいつか成功すると考えるひとがいるのではないだろうか。
憧れのひと、その人の方法論に模倣しているだけで試行錯誤していなければ成功することはない。ニュースピックスの川谷絵音が言及していたことがやっと理解できた。
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集中力はいらない。タイトルにつられて読みましたが面白かったです。
要は本気で向き合うものを何個も作り、飽きたらほかのことをすることで周り回ってつながってアイデアが浮かぶかもしれないって話ですね。
集中は必要だけど、同じことばっかする集中はいらねえぞ!というメッセージで、集中する場面と分散思考をする場面を意識的に切り替えられるひとになれるといいですね。
そうやって言える親になろうと決めました。
それでは。