やさしい生活

日曜日の昼下がりみたいな場所にしたい。

カネコアヤノ アコースティックギター弾き語り神戸

旧グッゲンハイム邸のために神戸に来た。

カネコアヤノのライブが無かったら、行かなかったかもしれないなと思いつつ、高速バスに乗る。アーティストって歌で生活に影響与えるだけじゃなくて、こうやって新しい場所も教えてくれたりする存在なんだな。

 

 

神戸は、少し都会だけどあまりうるさくない。服装も落ち着いた人が多いけど、大阪から過激ファッションの人がごくたまに流れてきている印象。遊びに来るかと言われると疑問だけれど、住むには丁度いいのかもな。小洒落たカフェがちらほらとあるが、美味そうなグリル屋さん、餃子屋さんが目立った。Googleで調べるとどうやらカツ丼が美味そうな。ライブ終わりに寄るとする。個人経営で頑張っている店が多い街は、いい街だよね。

 

 

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カネコアヤノは弾き語りだ。弾き語りはカネコアヤノだ。

そう言わざるを得ないほどバンドセットより、はるかに良かった。

バンドセットが悪いんじゃなくて、弾き語りがはるかに良かっただけ。カネコアヤノはやはりしっとりと歌い上げる方が引き立つ。一挙手一投足が美しく、アコギの弦をなぞる時に出る音がたまらない。トーク中にアンプをいじり続けるところも愛らしい。

 

あんまりトークが得意ではないのかな、と思わせるけれど、アンコールでの商品紹介では饒舌になる。雑談は苦手だけど、自分が何を考えてるのかとか、何が好きなのかっていう話はいくらでも出来るのかな。自分の言葉を文字に落としてメロディーにのせるのがあっているんだろうなあ、と感慨にふける。

 

カネコアヤノの表現方法は音楽だから、音楽を聴くべきだ。と言わんばかりの怒涛の曲、曲、曲。

デザイナーの山本耀司さんが、パリコレのランウェイ後にインタビューにて、テーマを聞かれると「服で表現してるのに何を見てたんだ」と言った話を思い出した。

一介の素人が言葉に落とすのなんてかなり無粋なのかもしれない。だけれど、自分の感じたことを表現するのはブログだから。許して欲しい。

 

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旧グッゲンハイム邸でのライブは、海沿いで、電車の音が聞こえてくる雰囲気が好きなのだそう。なぜか、カネコアヤノがトークしているときに、電車の音が重なった時に、生きてるんだなと感じた。誰も飾ってない空間でありのままを感じさせてくれた。

 

豪華に電光ギラギラさせたり、炎をふいたり、キラキラを噴射したり、早着替えしたり…色んなパフォーマンスがあってもいいけれど、僕はこのアーティストの声を聴きに来た。

ギターとマイクがあれば成り立つし、それ以外は何もいらないと言わんばかりのシンプルさ。これがカネコアヤノのライブなのだ。

お客さんも、ライブを楽しみに来た、口ずさみにきた、というよりは聴きに来た人なんじゃないかと思う。声に出して一緒に盛り上がるのもいいけれど、そうじゃない。そこがいい。

 

朝になって夢からさめて、きみを知りたい、ホームシックナイトホームシックブルースをやってくれたのが嬉しかった。新曲も良かったけど、語感がいいばかりでストーリーがなかった。次のアルバムはどうなのかな。

 

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最後に質問あるひといますか?

って聞かれて何も言えなかったけれど、よく考えたらたくさん聞きたいことはあった。

手あげれば良かった。

 

パッと聞かれて出てこないのが質問だよな。

今聞かれたらなんて聞こう。

 

友達と何して遊ぶんですか。

 

って聞きたいなあ。