やさしい生活

日曜日の昼下がりみたいな場所にしたい。

ベストアルバム2018

 

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  ねぐぼーです。

 

  2018という年は、音楽というものに向き合うきっかけになった年なんじゃないかと感じてる。昔から、音楽とよく聞いていた状況をリンクさせては思い返していたけど、それを残そうと思えるのは初めてだから。今年何をよく聴いたかなと、音楽を選んでいると自然と思い出がフラッシュバックするのが楽しい。

 一つずつ丁寧にこんなところに書いていくのも2018年が悪くなかったじゃんって思える証明になるといいなと思いながらまとめとく。

 

10.HONNE - Love Me / Love Me Not

 

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 HONNEは音楽の趣味が一緒で、Apple Musicのライブラリ共有できるんだよって教えてくれた人が好きだった。

 色を聞かれたらオレンジってこたえちゃう。それほど音にはぬくもりがあふれてる。

 本音という日本語に感銘を受けたロンドンのジェームズとアンディーに、勝手に親近感を覚える。インタビューを見てバイアスかかってるって言われたらそれまでなんだけど、本音で語ってくれているように背伸びをしていない音が落ち着く。人と付き合うときには本音でぶつかりたいっていう自分の無意識でやっていることすらも、HONNEに自己投影しちゃう。I might 。

 

9.Tempalay - なんて素晴らしき世界

 

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 Tempalayとはおそらく今年出会った。サイケデリックっていう言葉を教えてもらった人たち。とにかく不安と戦い続けなきゃいけない音に戸惑う。だけど追いかけちゃった、ミステリアスなものって魅力的に思えるからね。例えるなら、深夜に放送が終わったいろとりどりの無数の四角に覆われたテレビ画面を、初めて見た時の罪悪感と不安に似てる。

 いつも夢なんて見てても忘れちゃうような奴なんだけど、このアルバムを聴いてると今生きている世界がもしかしたら夢なんじゃないかって思ってくる。そう思うと、なんでもしてもいいんじゃん?なんていう万能感に襲われたりもする。(大学生特有のものである可能性が非常に高いが)

 でも、もしその万能感がしゃべったら「なんて素晴らしき世界なんだ!」って叫びそうな気がするんだよね~。

 

8.めぞんド山口 - けやき通り

 

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 福岡のグループなのになんで山口なん!!てかその字面では芋臭くて仕方ないのに、ジャケットでは、あらゆるオートクチュールも驚かんばかりのおしゃれなフォント!!

 つっこみどころと愛おしさMAXなとこが好きな、めぞんド山口はホリデーレコードのTwitterで知った。

 まるで春に感じる、全身に重くのしかかる儚い悲しみが漂う体で、あたたかいお風呂に浸かっているようなボーカルの声が最高なんだよな。日々歳を取って、人に言えない秘密も少しずつ増えてきた自分にはピュアすぎるんだよ。まるで高校生との対話。

 君に聞かせたいお気に入りの曲のプレイリストを作ってさ。もしかしたら僕にとってのその行為は今回のブログだったりするのかもしれないけど。

 

7.バレーボウイズ - なつやすみ'18 猛暑

 

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 どろくせえ!どろくせえ!まるで畑で採れた野菜を洗いもせずにかじってんのかと錯覚するほどの泥臭さ。バレーボウイズです。安定のホリデーレコードのTwitterで出会った。

 YouTubeでのコメント欄に女性の声のかぶせ方が不快、なんていう最高に不快な言葉があったけど、彼らには褒め言葉なのかもしれない。例えるなら小学生のときの合唱なんよね。全力でみんなが歌っていて、だけどなんか一体感があって。

 中高生の夏休みを思い出させる音楽は腐るほどあるけどさ、もしかすると小学校の夏休みを思い出すのは少ないかも。暑いのに走り回っていて、そんな泥臭さがいとおしく感じられるアルバムなのかな~なんて。

 

6.SIRUP - SIRUP EP2

 

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 「BARに行ったときはね、ジントニックを頼むといいよ。シンプルだからこそなんのジンを使ってるかで個性が出るんだよね」って仲の良い美容師さんと行ったBARのマスターの言葉を思い出す。なんにもわからん小僧な僕は、そのお店で使ってるジンがなんだったのかすらも覚えてない。

 少し背伸びをした会話をしたい時期がある。そんなときに必死にしがみついた音楽なんじゃないかと思う。恵比寿から渋谷まで歩くときに聴いた。不思議と誰もしらないBARを見つけられるような気分になる。

 

5.MONO NO AWARE - AHA

 

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 僕は一番近いはずの家族よりも、見知らぬ土地で出会った友達のほうが話が合うんだけど、その友達と話してる気分になれるアルバム。

 普段心の底から思っている言葉を飲み込んで、相手が求めている言葉を作り出して話すことで日々をやり過ごしている。毎日のように飲み込んでしまった言葉をおそるおそる、よくもわからないやつに話してしまった結果意気投合しちゃった、みたいな。

 MONO NO AWAREはきれいごとを言わないし、誰にでも当てはまりそうな占い師のような言葉も使わないとこが好き。東京出身のバンドが書いた東京という曲を聞いて、くそ田舎から上京するんだよね。でも言葉には強く共感しちゃってるとこが最高じゃない?

 

4.田中ヤコブ - お湯の中のナイフ

 

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 たくさん音楽を聴いていると、好きな音楽はジャケットからしてもう好きなんだよなって感じてきた矢先に、ジャケットで選んで聴いたアーティストが田中ヤコブだった。

 ソファーに座って30分たったときの猫背のような脱力感がなんとも癖になる。そして余計な音がなくって軽快でかすれた声が引き立つ。

 アルバムタイトルは、友達が「包丁が危ないからお湯にいれておいて」と言っただけらしくって、その軽さも相まってこの脱力感が心地よいんだよな。頑張らなくちゃいけないって首が閉まりそうな時に、ホットコーヒー飲みながら田中ヤコブと一息つきたいね。

 

3.cero - POLY LIFE MULTI SOUL

 

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 全く知らない街で、グーグルマップなんか使わずにただ気分で歩きたくなる時がある。右に曲がるのか左に曲がるのか自分にもわかっていないあのときだ。だけど自分が好きなお店はそういうときに見つかる。食べログなんかでみつかるお店はたかが知れてるからな。

 大阪の中崎町にはまっている時期があって、ドラえもんが住むような押し入れに寝るゲストハウスに泊まったりした。その部屋は息苦しくて、誰も知り合いがいない夜の街をずっと徘徊してた。そのなかでビビッときたラーメン屋さんは、どうやらチェーン店だったし、店主においしかったといっても、「そうですか」と誇りもくそもない店だったけど悪くなかった。別に感動するうまさではなかったけど。

 このアルバムは、そういう”衝動”に駆られる気がしてる。予定調和の旅なんかより、闇の中を進んでいく旅が好きな人には響くと思うな。

 

2.LUCKY TAPES - dressing

 

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 リズムとして生活にフィットする音楽だなと感じる。朝も昼も夜もずっとLUCKY TAPESの優しいリズムがしっくりくる。もしかすると感情の起伏が少ない自分の特性もあるのかもしれない。

 作曲をしている高橋海さん自体がかなり中世的な男性で、上品なんだよね。音楽も男らしくとか女らしくとかじゃなくて、洗練された上品なものとして感じられるのが好き。

 一番ライブにいきたい人たち。東京に行ったら絶対にいってやる。

 

1.カネコアヤノ - 祝祭

 

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  就活で東京に4か月住んでいた時に、カネコアヤノには助けられた。本当に俺はこの無機質に時間が流れていく場所で、来年から暮らしていくんだろうかと不安に思ったことは多々ある。 

 「東京は住む場所じゃないよ」と笑いながら言うおじさんを見て、違うそんなわけない、と思いながら憧れと現実の間にいた。横浜で育ったカネコアヤノは、少なくとも自分よりも都会育ちであろうし、都会への嫌気を感じながらも愛情をきれいに表現する。今思えば、そんな歌詞に希望を見出していたように思える。

 

夜を迎える
星はみえないけれど
君の寝息をきけるなら
この街も悪くはないね

カネコアヤノージェットコースター

 歌詞が好きすぎて挙げていたらキリがないのでふと思い出した曲だけ。カネコアヤノのライブに何度も行って思うのは、「友達になりたい」。憧れってわけでもなくって、こんなにも心の代弁者、表現者がいるなんてと思う。

 ギターの林君の家にバンドセットの皆で泊まった時に出てくる食事の話をいつもしてるのが可愛い...ステーキ食べたとかピザトースト食べたとか、そういうたわいもねえ話をしたい。

 

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以上、ねぐぼー的ベストアルバム2018でした。

曲のこと言ってないじゃんっていうのは大目にみてやってください。

これを読んでくれた人の今年愛した音楽も聞きたいな。

好きなものについてまとめるって最高じゃんって思ったので、このくらい砕けてまとめていきたいと思った。さよなら。